スペリオル湖から見るPictured Rocksクルーズ乗船レポ【アッパーミシガン旅行記④】


タイトル画像


こんにちは、うしさんです。


前回のアッパーミシガン旅行の続きです。

この記事は、Pictured Rocks National Lakeshore(ピクチャードロックス国立湖岸公園)をスペリオル湖から見られる、Pictured Rocks Cruisesの乗船レビューです。

乗船後の楽しみとして、お土産屋さんと船が出るMunisingの街でのランチについても書いています。




Pictured Rocks Cruise(4日目)の旅程

今回のアッパーペニンシュラ旅行は3泊4日。

ですが、うしさんの住むノバイから、最初の目的地であるKitch-iti-kipi近くのホテルまでは、片道約5.5時間。なので1日目・4日目はほぼ移動日。

でもどうしても水上からのPictured Rocksを見てみたくて、4日目の午前中に少し早起きして、Pictured Rocks Cruiseに乗船することにしました。


朝一番にクルーズ船に乗ってから、船が出るMunisingの街でランチをとった後、自宅のあるノバイに戻りました。

お昼過ぎにMunisingを出発してから約6時間半おうちに着いたのは21時ごろでした。




Pictured Rocks Cruisesとは?

Pictured Rocksで最もメジャーなクルーズツアー

Pictured Rocksはトレイルやキャンプがメインのアクティビティですが、カヤックなどのウォーターアクティビティも人気です。


中でもPictured Rocks Cruises便数も多く、メインのビューポイントを船長さんが説明しながら巡ってくれるので、初めてPictured Rocksを訪れるにはぴったりです。

わたしたちもPictured Rocks Cruisesにしました。

(かなり宣伝っぽいですがアフィリエイトではありません)



ツアーの種類・料金

毎年5月中旬〜10月中旬の期間、3種類のツアーが運行されています。

Munisingを出発し、最長でPictured Rocks国立湖岸公園の中ほどにあたるSpray Fallsまで連れて行ってくれます。

Pictured Rocksの西半分にあたる、カラフルな地層が露出しているエリアを往復するルートです。

(画像はPictured Rocks Cruises webサイトより)


・Classic Cruise

 所要時間:約2時間40分

 ルート:Munising発〜Chapel Rock〜Munising

 料金:大人 $44.00/人

    子ども(4〜12才)$14.00/人

    子ども(0〜3才)$1.00/人


・Spray Falls Cruise

 所要時間:約2時間

 ルート:Munising発〜Chapel Rock〜Spray Falls〜Munising

 料金:大人 $52.00/人

    子ども(4〜12才)$14.00/人

    子ども(0〜3才)$1.00/人


・Sunset Spray Falls Cruise

 所要時間:約2時間

 ルート:Munising発〜Chapel Rock〜Spray Falls〜Munising

 料金:大人 $52.00/人

    子ども(4〜12才)$14.00/人

    子ども(0〜3才)$1.00/人


※料金は2024年夏時点です。年々上がっているんだとか。


Classic Cruiseがベーシックなツアーですが、Spray Fallsまで連れて行ってくれ、所要時間も短いため、わたしたちはSpray Cruiseにしました



ベストな時間帯は?

Pictured Rocks Cruiseのツアーコースは、湖岸線が緩やかに西向きです。なので、スペリオル湖と露出した地層に最も陽の光が当たる、午後〜日暮れごろがベスト


輝く水面と明るく照らされた崖がまさに絵のような景色を作り出します。



水上から巡れる主なビューポイント

East Channel Lighthouse

Munisingを出発すると、左手に見える”Grand Island”という大きな島。先端には木製の灯台があります。

今はもう使われていませんが、この19世紀の遺産は水上から見るのがベストです。


Lovers’ Leap

Pictured Rocksで最も有名なスポットの一つ。スペリオル湖に突き出た崖は侵食によりアーチ状になっており、ハートが水から半分出ているような形になっています。

伝説では、恋人たちはこの崖の先端から飛び降りて愛を示したことから、”Lovers’ Leap”と名付けられたそうです。


Rainbow Cave

ぐっと抉られたような形になっており、地層の白や茶色の中に、鉱物によるコバルトブルーや、森の苔が付着して様々な色になった様は、まさに虹色の洞窟。

クルーズツアーではかなり近くまで寄ってもらえました。


Flower Vase

大きな花瓶に見えませんか?

崖が少しスペリオル湖に突き出ているので、よりしっかりと形が浮き出るように見えます。


Chapel Rock


トレイルからも見られますが、水上からはより全景が見やすいです。

風や水による侵食で、Pictured Rocksの中でも不思議な形になった岩。岩の上にぽつんと立つ木は、根を陸まで伸ばし昔から今もずっと生きているそうです。


Spray Falls

少し突き出た崖からふわっと吹き出るように落ちるこの滝は、水のカーテンのような美しさでPictured Rocks内の滝の中でも人気のスポットです。

水上からしかアクセスできません。Pictured Rocks Cruisesで訪れてみたい方は、“Spray Cruise"便を選んで乗船する必要があります。



他のクルーズツアーも

Munisingから出発するPictured Rocksの水上ツアーは、以下の会社でも開催されています。

Riptide Ride

 所要時間:約90分

 ルート:Munising〜Grand Island〜Munising

 料金:大人 $48.00/人

    子ども(3〜9才)$38.00/人

   (2才以下は乗船不可)


Pictured Rocksの対岸にある、Grand Islandを一周するツアー。より小さな船で露出した地層のすぐそばまで行けて迫力満点です。もちろんPictured Rocksもよく見えます。



Shipwreck Tours

 所要時間:約2時間

 ルート:Munising〜Herman H. Hettler難破船〜Munising

 料金:大人 $38.00/人

    子ども(6〜12才)$14.00/人

    子ども(0〜5才)$1.00/人


Grand Islandの東岸に沈む難破船を解説付きで見学できるツアー。ガラス底の船から本物の難破船を見ることができるのは、アメリカで唯一ここだけなんだとか。



この他にも、カヤックツアーなどを開催しているツアー会社もあります。ウォータースポーツも楽しみたい方、Pictured Rocksをより間近に感じたい方は、ぜひ挑戦してみてください。




Pictured Rocks Cruise乗船レポ

ここからは、実際にPictured Rocks Cruiseに乗船したときのことを書いていきます。


朝一番の便で出発!

前述しましたが、緩やかに西向きのPictured Rocksは、水上から見るなら午後がベスト

ですがこの日にノバイまで帰る予定にしていたので、わたしたちは朝一番の便にしました。


8月お盆時期の朝一便は”Spray Cruise”の10:00

Mackinac Islandでの失敗があるので、早めに着こうと乗船の30分ほど前に船着場に到着しました。

ベビーカーは置いて行ったので、駐車場と船着場が目と鼻の先なのはありがたかったです。


乗船列に並んでいる間にチケットのチェック。チケットは念のため印刷して持っていきました。


乗船前に、船長さんからの注意事項として、

「この日は風が強く、船が揺れるので船酔いの恐れがある。ご心配な方は受付に行って無料でリスケジュールしてください。」

とのこと。風の強さは5段階評価で3程度だったそうです。

(後述しますがわたしは船酔いギリギリ、あと30分長いコースだとダメでした…)


“Spray Cruise”の船は3階建の高速船で、1階と2階は壁があるので風が防がれます。

この日の気温は約15℃。夏ですが風も強くかなり寒く感じたので、揺れも比較的少ない1階席にしました


また、Pictured Rocks Cruisesのwebサイトには、一応ベビーカーは持ち込みNGと書いてありましたが、空いていたからか許可を得て持ち込んでいる方もいらっしゃいました。



何億年も前の地層と滝を解説付きで

ほぼ定刻に出航。Munisingの街を後にすると、Pictured Rocksの崖や地層が見えてきます。


ビューポイントごとに、船長さんが解説をしてくれます。語り口が軽やかで旅行気分も上がります。

(shashin)

Pictured Rocksは、そのカラフルな地層から船乗りさんたちが「これは汽車に見える」「これは山に見える」など、それぞれの”Picture”を思い描いたことから名付けられたんだとか。


そう言われると、縞々の地層がなんだかいろんなモノに見えてくるから不思議です。

これ↓なんか黒い部分が荷物を担いだ女性に見えませんか?わたしだけ?



水上からでしか見られないスポットも

スペリオル湖岸約68kmにわたるPictures Rocksは、いくつかの見どころは水上からのみアクセスできます。

特に侵食によってできた洞窟は、崖下の部分が抉れているので陸からは見ることもできない場所も。そんなスポットもクルーズ船では案内してくれます。


見どころは前述しましたが、その中でもRainbow Caveにはかなり近くまで寄ってくれたので迫力がありました。地層の中の鉱物の色を探すのも楽しかったです。


朝の静かなChapel Beach

Chapel Beachなど人気のビーチの近くには、トレイルやキャンプ場があります。

まだ朝だったこともあり、ビーチの人影はまばら。


かなり軽装の方がちらほら散策されているくらいだったので、キャンプして朝のおさんぽかな。船から手を振ると挨拶し返してくれたりするので楽しいです。



だんなうし脱落

クルーズは片道約1時間のコースを往復します。折り返し地点近くのChapel Beachに差し掛かったところで、だんなうしが船酔いで座っていられなくなりました

船の揺れが気持ち良かったのか、抱っこ紐でお昼寝するこうしくんと、景色に終始感動するわたしを残し、甲板に出たっきり戻ってこなくなりました…


ちなみに船にはトイレがあるので、トイレと甲板を行ったり来たりしていたそうで、下船後は「ひどい目に遭った」と漏らしていました。


1階席は人が少なかったのですが、比較的揺れが少ないのでだんだんとエチケット袋を持って辛そうにしている人が増えていました…

お天気が良さそうでも、念のため酔い止めを持って行くことをおすすめします。


わたしは乗り物酔いしないほうですが、最後の方は座っているのがやっと。

こうしくんはお昼寝後は船が楽しいのかご機嫌でした。



目的地のSpray Fallsを見て帰路に

Chapel Beach, Chapel Rockを過ぎるとすぐ、“Spray Cruise”の折り返し地点、Spray Fallsに着きます。


この日は夏場で水量が少なく、風も強かったので、ふわっとスプレーのように落ちる感じではありませんでしたが、ちょうど日が出てきてキラキラ輝く滝が見られました。


ここから船は反転して来た航路と同じルートでMunisingに戻ります。

そのため、船の座席は行きは右側、帰りは左側にPictured Rocksが見え、どちら側に座っても楽しめるようになっています。


また、この折り返し地点で船は少し留まるので、船内販売のチップスを買う人がちらほらいらっしゃいました。



クルーズ乗船後の楽しみ

お土産屋さんは要チェック

約2時間のクルーズの旅が終わるとちょうどお昼どき。ランチの前に船着場のお土産屋さんに寄ることにしました。


今回のUP旅行ではちょこちょこお土産屋さんを見ましたが、品揃えは断然ここが豊富。パーカーなどのアパレルも可愛いモノが多かったです。

いつもはわたしだけなのに、珍しくだんなうしも気に入って購入していました。


また、ショッパーも可愛いのも推しポイント。不織布バックにPictured Rocksの景色がプリントされていて、サイズ感も良きでした。うれしい。



ランチはアッパー名物の”Pasty”を

ノバイへの帰路に着く前に、Munisingでランチ。

そういえばここまで来てUP名物の”Pasty”(パスティ)を食べてない!と一番近くにあったパスティ屋さんに寄りました。


寄ったのはMiners Pasty Kitchen

テイクアウトのお店ですが、すぐそばにピクニックテーブルがあったのでお借りして食事しました。


ビーガンなどいろいろ種類がありましたが、“Yoopers Pasty”をいただきました。

“Yooper”(ユーパー)とは、アッパーペニンシュラの人のことなんだそうです。


パスティとは、アッパーペニンシュラで昔から食べられているミートパイのようなもの。

パイ生地にお肉やじゃがいも、玉ねぎなどの野菜が詰め込まれています。元々は鉱夫の携帯食だったとか。お店によってはグレービーソースやケチャップと頂くところもあるそうです。

こちらのパスティはコショウが効いていて、なんだか元気の出るお味でした。




行く前に注意したいこと!

最後にPictured Rocks Cruisesに乗船する際に注意しておきたいことをいくつかまとめてみます。


夏でも結構寒い

前述しましたが、わたしたちが行ったのは8月で一年の中でも暖かい時期。ですが、アッパーペニンシュラは肌寒い日が多いです。

それにスペリオル湖上は陸よりも風が強く、船も壁があるとはいえ他のお客さんが窓を開けたりするので、そこそこ風が入ってきます


なので、夏の旅行でも寒さ・風対策は必須。わたしは長袖1枚+厚手のウインドブレーカーでちょうど良かったです。こうしくんは半袖下着+長袖Tシャツ+ウインドブレーカーで大丈夫そうでした。



船酔いの可能性を考慮して

わたしたちが乗船した日は風が強く、特に帰路は船酔いする人が続出していました。

乗り物酔いしやすい方でなくても、念のため酔い止めを準備して行った方が楽しめそうです。



ベビーカーはダメかも

Pictured Rocks Cruisesのwebサイトには、2024年9月時点ではベビーカーの持ち込みはできないと記載があります。

なので、赤ちゃん連れで乗船される方は抱っこ紐があると便利です。


わたしたちが乗船したのは朝一番の便で空いていたこともあり、ベビーカーを持ち込んでいる方がいたので、乗船時に聞いてみるのはありかも。ですが、特に人気の午後の便だと、あまり当てにしない方が良いかもしれません。



キャンセルになることもある

クルーズ船なので、天候によってはキャンセルされることがあります。現に、わたしたちの乗船日の前の日はお天気が悪く、全便キャンセルでした。

晴れていても風が強すぎる場合は欠航になることもあるそうなので、行く前には風の予報もチェックしたいですね。

ちなみにクルーズ会社がキャンセルした場合、返金対応してくれるそうです。




おわりに

Pictured Rocks Cruisesは間違いなくPictured Rocksの中でも人気アクティビティです。

トレッキングなど強度の高いアクティビティは苦手な方でも、Pictured Rocksの様々な景観を解説付きで楽しめるので、初めて訪れる方には是非おすすめしたいです。

名前の元になった地層と岩石の"Picture"を探しに、一度体験してみてはいかがでしょうか。


>>Pictured Rocksを陸から巡った旅行記はこちら。赤ちゃん連れでも行きやすいところを回りました。


>>アッパーペニンシュラでも人気のKitch-iti-kipiの記事はこちら。



この記事で2024年夏のアッパーペニンシュラ旅行記事は一区切りです。

ミシガンらしい静かな森と湖、特に雄大なスペリオル湖には言葉に尽くせない迫力がありました。

長々と書いてしまいましたが、お付き合いいただいた方、ありがとうございました。





最後まで読んでいただきありがとうございます。何かの参考にしていただければ幸いです。


うしさん


Next Post Previous Post