アメリカでの妊娠⑨ 妊娠糖尿病で通院…


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こんにちは、うしさんです。


前々回の記事で、アメリカで妊娠糖尿病が発覚したことを書きました。

今回の記事では、診断されてから周産期センターでの指導内容食事制限など、妊娠糖尿病とどのように付き合ってきたかを書いていきます。


妊娠中はトラブルなく過ごせるに越したことはありませんが…

妊娠糖尿病になったことにより、「糖質制限のやり方」をうまくやっていけるようになったとも思います。


アメリカで妊娠中の方、妊娠糖尿病が心配な方のご参考になれば幸いです。



また病院に行くことに

周産期センターを受診

妊娠糖尿病と診断されてから、分娩予定の総合病院(Ascension Novi)の周産期センター(Maternal Fetal Medicine)を紹介されました。

妊娠32週ごろのことでした。


電話で受診予約を取るのですが、「妊娠糖尿病と診断されました」と言うだけで意外とすんなりいきました。

ただ、保険の情報などは聞かれるので、電話される際は保険証を手元に準備したほうがスムーズです。


周産期センターは、外来センター(Out Patient Center)の建物の2階です。

エレベーターを降りるとすぐなので、それほど迷うことはないと思います。



通訳の方が来てくれた!

電話予約の際、「通訳はいる?」と聞かれました。

初めての場所だし、診断名の付く病気は久しぶりで不安が大きかったので、とりあえずつけてもらうことにしました。


この通訳サービス、患者側は負担なしでつけてもらうことができます。親切。

当日、周産期センターの入り口のところに日本人女性の通訳の方が来てくださっていました。


実際のところ、ドクターもゆっくりと話してくれたので、通訳の方にわざわざ来ていただいたのも申し訳ないくらいだったのですが…

正直、ドクターの話を一緒に聞いてくれる「大人がもう一人いる」安心感のほうがありがたかったです。



ドクターから言われたこと

ドクターと会うと、まず大きな冊子を渡されました。

糖質コントロールの考え方や、血糖値の記録のやり方などが書いてあります。

その冊子に沿って説明を受ける、という感じでした。


まず言われたのは、「妊娠糖尿病になったからって、あなたは悪くないよ」ということ。

妊娠中はホルモンの働きにより、血糖値を抑える機能が弱くなりやすいそうです。

「ちゃんとこうして治療にリーチできたので、あなたは大丈夫よ」


てっきり「生活習慣が悪いよ」とか言われると思っていたので…

拍子抜けしたのと、ほっとしたので大人なのに涙が止まらなかったです(苦笑)



妊娠糖尿病との付き合い方

ここからは、指導内容と妊娠糖尿病との付き合い方について書いていきます。

あくまでわたしが指導された方法なので、妊婦さんの状態などによって異なることもあるかもしれません。


1日4回血糖値を測る

これが一番大変でした…

血糖値をモニタリングするために、朝起きた後、朝食後、昼食後、夕食後1日4回採血します。

食事の後の計測は、食事開始後2時間後に計測します。


血糖値の計測は、専用の機械を使うのですが、機械といっても小さなポーチに入るくらいの小さなものです。

この機械(Blood sugar monitor)採血用の針(Lancets)血を機械に読ませるための台紙(Test strips)は、すべて処方せんを書いてもらって薬局で購入できます。


血糖値を測ったら記録用紙に記入して、1週間に2回、ドクターに送っていました

用紙を写真に撮って、患者ポータルサイトを通して確認してもらえました。


血糖値ログの記録用紙


血糖値ログの記録用紙の写真


なかなか面倒でしたが、送る都度アドバイスや励ましの言葉をもらえたので、「先生見てくれるしな…」と頑張れたと思います。



食事の糖質コントロール

血糖値を上げすぎないために、一番大切と言われたのが食事の糖質コントロールです。

とはいえ、妊娠中で体重もまだ増やせたので、「痩せちゃダメ」は強調して言われました。

ただこの「糖質は減らすけどカロリーはとる」というのはなかなか難しかったです。


基本的な糖質制限の内容は、↓の内容でした。

・一食の糖質を45gまでに

・おやつの糖質は15gを目安


また、「この食品はどのくらいで糖質15g」かわかるプリントももらえました。

糖質制限中はずっと食卓で見られるようにして、いつも気にしていました…



この糖質は”Net Carb”で計算します。

炭水化物(Carb)- 食物繊維(Dietary Fiber)= Net Carb


なので、炭水化物が多い食品でも、食物繊維もたくさん入っていれば、糖質を抑えられるということです。

>>実際の食事内容や、”Net Carb”を抑えるための工夫などは別の記事で書いています。



毎日の運動も効果的

糖質をコントロールした健康的な食事に加えて、1日30分、身体を動かすように指導されました。

これは、散歩や家事なども含まれるので、そんなに無理をしなくて大丈夫でした。


これは指導されたわけではないのですが…

血糖値は食後に上がります。また、筋肉を使うと血糖値が下がりやすいので、食後に足踏みやスクワットなどの軽い運動をしていました。

これをしなかった日は血糖値が高めに出ていたので、少しは効果があるのかな?と続けていました。



4週に1回超音波エコーも

血糖値が高いことによるリスクの一つに、赤ちゃんに栄養が行き過ぎて大きくなりすぎてしまうことがあります。

なので、赤ちゃんが大きくなりすぎていないか4週に1回、超音波エコーで確認することになりました。


検診時の超音波エコーはクリニックで行いましたが、この妊娠糖尿病での超音波エコーは周産期センターでやりました。



生活習慣改善の結果は?

健康的な食事と食後の軽い運動を続け、1日4回の採血もがんばってはいたのですが、妊娠36週ごろには朝起きた後の血糖値が下がらなくなってきました。


糖尿病グッズの画像


食事後の血糖値は基準値以下にできていたので、これ以上コントロールは難しいという判断で、お薬を飲むことにしました。


生活改善で血糖値がコントロールできなくなった場合、以下の方法で血糖値を下げる対応をとります。

・インスリン注射をする

・お薬(メタフォルミン)を服用する


どちらの方法も多くの妊婦さんが選ばれる方法だそうです。

わたしはお薬を服用することにしました。

服用を始めてからは、朝起きた後の血糖値も基準値以下になったのでほっとしました。



おわりに

アメリカで妊娠するだけでも大変なことなのに、妊娠糖尿病までついてくるとは…と最初はかなり落ち込んでいました

ですが、ドクターや看護師さんたちが優しくサポートしてくれたので、頑張って付き合ってこれたと思います。


結果的に生活改善だけではコントロールできなかったので、お薬に頼ることになってしまいました。

それでもこうしくんは、大きくなりすぎることなく、むしろ少し小さめに生まれてきたので、できることは頑張れたのかなと思います。

アメリカで妊娠された方、妊娠糖尿病が心配な方のご参考になれば幸いです。


>>妊娠糖尿病を判定するグルコーステストのことは↓の記事で書いています。






最後まで読んでいただきありがとうございます。何かの参考にしていただければ幸いです。


うしさん


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