アメリカでの妊娠⑩ 妊娠糖尿病の糖質制限と食事の工夫
こんにちは、うしさんです。
前回の記事で、アメリカで妊娠糖尿病のため周産期センターを受診し、妊娠糖尿病と付き合いながらの妊婦生活が始まったことを書きました。
今回の記事では、妊娠糖尿病で一番大変だった食事制限について書いていきます。
「どのような食事制限をしたか」「糖質制限中に好きなものを食べるために」など、わたしなりにいろいろ工夫していたので、ご紹介したいと思います。
また、アメリカで健康のために糖質を制限していらっしゃる方のヒントにもなればと思います。
妊娠糖尿病の糖質制限の内容は?
糖質制限といっても、糖質をゼロにするわけではありません。
糖質15gを基準(1 Serving)として、以下の目安で糖質を抑えるようにしました。
・食事は一食45gまで(2~3 servings)
・おやつは15g程度(1~2 servings)
この糖質は”Net Carb”で計算します。
炭水化物(Carb)- 食物繊維(Dietary Fiber)= Net Carb
なので、炭水化物が多い食品でも、食物繊維もたくさん入っていれば、糖質を抑えられるということです。
糖質は抑えますが、体重は減らないようにしなければならなかったので、カロリーは気にしなくて良かったです。
なので、食品の栄養表示の炭水化物(Carb)と食物繊維(Dietary Fiber)だけ気にしていました。
食事を低糖質にする工夫
ここからは、わたしがやっていた低糖質な食事にするための工夫をご紹介します。
妊娠糖尿病のドクターから、少し気を付けるだけでも糖質を制限できるアイディアを教えてもらいました。
炭水化物を減らす
単純に糖質(Net Carb)にカウントされる、炭水化物を控えました。
ごはんやパンなどの穀物や、お砂糖はもちろん、豆なども意外と炭水化物が含まれています。
全くとらないのもダメなので、量を減らして少しだけ食べていました。
主食を減らした分は、糖質の少ない卵やチーズなどのたんぱく質、キャベツなどの噛み応えのある野菜を代わりによく食べていました。
食物繊維が多い食品を選ぶ
前述の通り、糖質コントロールは”Net Carb”で計算します。
炭水化物(Carb)- 食物繊維(Dietary Fiber)= Net Carb
なので、炭水化物でも食物繊維が多い食品を選べば、”Net Carb”を抑えることができます。
例えばわたしは朝食パン派なのですが、パンであれば白パンではなく全粒粉パンにすることで同じ量でも食物繊維を多くとれます。
低糖質食品に「置き換え」する
アメリカは糖尿病大国といっても良いほど、糖尿病と付き合いながら生活している方が多いです。
そのため、スーパーでも低糖質(Low Carb)の商品がたくさんあります。
なので、いつも食べている食事でも低糖質の食品に置き換えるだけで、かなり糖質を制限できます。
例えばですがこんな感じで置き換えしていました↓
・白米 → カリフラワーライス
・小麦粉 → アーモンドパウダー
・牛乳 → アーモンドミルク
・フルーツ → アボカド
・じゃがいも → ブロッコリー
中でも気に入っていたのが↓のブロッコリートットです。
おいしくて低糖質なのでよく食べていました。
エアフライヤーに突っ込んで15分ほどで食べられる気軽さも気に入っていました。
実際の食事内容
ここからは、アメリカでの糖質制限中の食事をご紹介してみます。
食後の血糖値は基準値以下に抑えられている日がほとんどだったので、方向は間違っていなかったかと思います。
また、体重を減らしてはいけなかったので、「おなかが減るような食事にしない」ことを意識して献立を考えていました。
ある日の朝食
朝食はよく全粒粉パンのサンドイッチを食べていました。
これでだいたい糖質30gくらいだと思います。
ある日の昼食
左下のキヌアサラダもよく食べていました。
右下のチリコンカンはたんぱく質が多くとれます。
これでだいたい糖質40gくらいだと思います。
ある日のおやつ
スーパーでよくあるシリアルの"Cheerios"の全粒粉タイプを糖質15g分食べていました。
ある日の夕食
豆腐と鶏ひき肉のカレーです。ごはんはカリフラワーライスにして糖質オフ。
これでだいたい糖質15gくらいだと思います。
生活改善だけでコントロールできないとき
うまく血糖コントロールできた…けど
前回の記事でも書きましたが、食後の血糖値はほぼコントロールできていましたが、朝起きた後の血糖値がどうしても下がらなくなりました。
朝起きた後の基準の血糖値は90。
食事で80台半ばまで下げられていましたが、妊娠36週ごろには92~98くらいになってしまいました。
次の段階の治療は?
朝起きた後の血糖値が下がらなくなってから、4日ほどで血糖値を下げる治療に進むことになりました。
わたしが提示されたのは、↓の2つの方法です。
・インスリン注射をする
・お薬(メタフォルミン)を服用する
どちらも多くの妊婦さんに選ばれている方法だそうですが、インスリン注射のほうが安全性の面で優れているそうです。
ただ、わたしは昔から注射がとても苦手だったので、「注射はきっと続けられないだろうな…」と思い、お薬を服用することにしました。
朝起きた後の血糖値が下がらないので、お薬は夜寝る前に1回だけ服用しました。
服用を始めると、2日後くらいからは朝起きた後の血糖値が90未満になっていたので、効果があって良かったです。
おわりに
アメリカでの妊娠糖尿病との付き合い方を書いてきましたが、いかがでしたでしょうか。
妊娠糖尿病なんてならないほうが良いのだとは思いますが、糖質制限の考え方の勉強にもなったので、悪いことばかりではなかったようにも思っています。
また、スーパーで低糖質の食品が種類豊富に手に入るのも、糖尿病患者の多いアメリカならではだなと思います。
KrogerやMeijerなどいつも行っているスーパーでも、気づかなかっただけで低糖質食品はいたるところにありました。
アメリカで妊娠された方、妊娠糖尿病が心配な方のご参考になれば幸いです。
>>妊娠糖尿病を判定するグルコーステストのことは↓の記事で書いています。
>>妊娠糖尿病と診断された後の通院については↓の記事で書いています。
最後まで読んでいただきありがとうございます。何かの参考にしていただければ幸いです。
うしさん